肥満の解消
食事と運動による糖尿病コントロールを考えるとき、まずは、肥満を解消する必要があります。実践のためには、体脂肪率を一緒に測れる体重計をひとつ買うとよいでしょう。
メタボリックシンドロームのページでも詳しく解説しますが、高血糖症には、脂肪細胞が関係しています。インスリン抵抗性のもとにも、脂肪細胞があります。そして、とくに問題となるのがお腹の中に脂肪がつく「内臓肥満」です。
では肥満は、どこからが境界線なのでしょうか?一般的にはBMIと呼ばれる数値で標準体重を割り出すことが出来ます。BMIが25以上で、ウェストの周囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上を内臓肥満といっています。
日本では、BMIが25.0〜29.9までを肥満度1、30.0〜34.9までを肥満度2、35.0〜39.9までを肥満度3、40.0以上を肥満度4としています。これは、WHOや米国の基準とは異なります。
BMI | 肥満レベル |
---|---|
25.0〜29.9 | 肥満度1 |
30.0〜34.9 | 肥満度2 |
35.0〜39.9 | 肥満度3 |
40.0以上 | 肥満度4 |
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
糖尿病患者の肥満度は、日本の糖尿病合併症研究によると、普通の日本人の平均のBMI22.7に?して、糖尿病の患者は23.1であり、それほど太っていません。
イギリス人は一般人の平均が24.5に対し、糖尿病の人は29.0なので、同じ糖尿病でも日本人より相当太ってから糖尿病になることになります。この人種差は、血糖を有効に活用するモンゴロイドと欧米人の遺伝子の違いによります。つまり日本人の場合、それほど太らなくても、脂肪細胞の弊害が出やすいのです。
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